金平糖のおばあさん

髪の毛を切りにいったら、筥崎宮放生会が行われてました。もうかれこれ五年以上前に行ったきりだった、筥崎宮放生会。小雨の降る中、美容室の帰りに寄ったら思いのほか楽しかったです。

放生会は、その神社神社でテキ屋の名物も違うそうな。美容師さんに「何食べますか?」と聞かれて、そんな質問あるんだ…と思いながら「は、はしまき?」と答えたら、「ポピュラーなものが好きっすね」と返されたので、では何が斬新なの?と、オススメを聞いたら『じゃがバターの揚げトッピングチーズ』と言われました。

なんでもじゃがバターのテキ屋筥崎宮にも数多くあるけれど、揚げがあるのは一軒だけだそうで。『じゃがバター』と書いてあるちょうちんが目印とのこと。
筥崎宮を背にして左側にあると聞いて探してみたらありました!!レゲエ風のおねえさんが切り盛りしているじゃがバター屋さん。家族にお土産で買って帰ったら好評でした。ちょっと冷めていたけど(そらあ持ち帰りに時間がかかるからね)、旨かった。こんなにでかいじゃがいもあるんだ!って感じです。写真の撮り方が下手であまり美味しそうに見えないけど、これは本当に美味しい。来年も放生会の時期に合わせて髪の毛を切りにいこう。そしてじゃがバターを今度は違うトッピングで買ってみよう。


それから写真に写っている袋に入っているのは、金平糖です。
筥崎宮放生会は小学生の頃によく連れて行ってもらってました。筥崎宮の近くにある兄の高校の体育祭を観た帰りに寄るといったスタイルが多かった。兄の通っていた高校は、同じ高校出身の同級生に言わせると「校歌は覚えていなくても、学校応援歌は未だに覚えている」というくらい、体育祭の応援合戦が見物なんです。私の憧れの高校ということもあり、結構な回数を観に行ってました。小学生の頃は母と、中学生になってからは友達と(兄が二人いて二人の年齢が二歳離れているから通算で五回程、その高校の体育祭を観に行った計算ですね)。
母と観に行っていた頃に筥崎宮放生会に寄ると、普段はしぶちんの母も何かしら食べ物を買ってくれるのが嬉しかった。そして母も、放生会金平糖テキ屋では童心にかえるのか、目を輝かせながら色とりどりの金平糖を選んでました。


その頃のテキ屋のおかみさんが、まぁご年配の方だったんです。五年前に放生会に行った際は、金平糖テキ屋を見つけられなくて、帰宅してその旨を母に伝えたら「あのおばあさんは引退したんかねぇ」なんて話していました。
しかし、今年は金平糖売りのおばあさん(おばさん?)を見つけました!金平糖選んでいるうちに店番がおばあさん(おばさん?)から若い人に代わったので思い切って
「私が小学生の頃に金平糖を買っていたときのおばあさんと、今日いる人は同じ人ですか?」
と聞いたら、
「多分、小学生の頃にここに来ていた人は先代だと思いますよ、90いくつでもうお店には立てないけど、元気にしてますよ」
との返答が。


この五年間、筥崎宮放生会の時期になると母と繰り返し話していた金平糖のおばあさんの謎も解けてスッキリしながら、手から金平糖の入った袋を下げて、箱崎の駅から電車に乗りました。