悪人 ユナイテッドシネマキャナルシティ

原作が好き過ぎて、映画館で絶対観たいと思う作品でした。
リハビリの日程とか考えると、行けないかもなぁなんて危惧していたけど、リハビリの次の日何もないとわかるとキャナルまで足を伸ばすことが出来て、よかった。

原作から抜けているエピソードもたくさんあったけど、好きな映画でした。祐一(妻夫木聡)と光代(深津絵里)の関係や、各々の日常が切なくて、パッとしない感じの人間の生活と孤独を垣間みた気がしました。それから佳乃(殺された子。役者の名前がうろ覚え)と佳乃に関わる人間の若さの傲慢さに、イラっときたり。
クライマックスのシーンでの、佳乃の父親の台詞は人間の本質をついたものだったと思います。
原作では佳乃の悪人ぶりが強調されるエピソードがまだあったけど、それを描いたら佳乃の父親があまりにも浮かばれんよなぁとも感じた。
最後のシーンの光代の台詞にグッときました。
原作にはなかったシーンで、そこに救われたな。
原作と比べると映画の方が救いのある話でよかったです。
映画観てから、原作読んだ人は結末に驚くかもしれん。
博多の街並の中で一番驚いたのは、昔通っていた美容室が写されていたことでした。

リハビリが来年度まで続くなら、経済的に困らない限り、週に一度映画館に通えたらいいなぁなんて思います。
映画館出て、博多の夜の街並を歩いているときに学生時代の感覚が蘇ってきて、なんとも愛しい時間だと感じたのが印象的でした。私は博多の街が好きみたいです。