黙阿彌オペラ 紀伊國屋サザンシアター 8/7昼


『ANJINイングリッシュサムライ』以来のタットゥーヤ。(5月のムサシは入院中の為行けず仕舞)
大きな劇場より、中くらいの劇場の方が観やすくていいね。という結論に。


井上ひさしの脚本で藤原竜也を観たのは二回目。
初回は『天保十二年のシェイクスピア』だった。
しかし、長いですね。井上ひさし脚本。三時間半!
途中、空調の不具合かなんかで息苦しかった。

一度は自死を考えた連中が、そば屋に集まり、そこから次々と現れる、世の中をうまくわたっていけない連中たちが、そば屋に捨てられた幼子をきっかけに株仲間をこしらえて、幼子を育てるという話。
幼子が育って行く最中に、世の中を少しずつうまくわたっていくようになる。
登場人物、一人一人にいいことと悪いこと、両方が訪れて、結末はタイトル通り、元の黙阿彌。でも悲劇的ではない。
この脚本では藤原竜也のロマンスはなく、藤原竜也ファンとしては若干寂しいような。


この物語のお調子者達は、いつでもお調子者で、絶望的な崖っぷちに立たされても、一度はへこたれても乗り越えて笑って明日を迎えようとする力がある。
難しく考える者は、その奥ゆかしさ故に舞い込む不幸も幸福もただありのままに受け入れる。
どちらの生き方も羨ましいと思うかぎり。


舞台は気持ちが明るくなって、明日からも頑張れそうって思って劇場を後に出来る作品がいいですね。