コナリミサトさんが化けたように感じるよ

魔法主婦マジカルミュー 1 (ヤングジャンプコミックス)

魔法主婦マジカルミュー 1 (ヤングジャンプコミックス)

このマンガ家さんの作品を初めて読んだのは、宙出版から出ていたコミックeaseってムックの短編でした。独特で線が不安定ながらも成り立っている絵柄に、繊細で女特有の感情を描いているマンガだったので、この人の他の作品も読んでみたい!と思った覚えが。

それからしばらくして大学の売店でCUTiEを立ち読みしてたら、連載のマンガがコナリミサトさんのマンガだったから驚いた。それが『ヘチマミルク』って作品です。恋に盲目の女の子がひたすら突っ走って、色んなトラブルを純粋な強さで解決していき、意中の相手を射止める。けれど、射止めた後にも困難は続いていって…。というお話でした。健気だけど、ちょっと怖い主人公に惹き込まれたのを覚えてます。

『ヘチマミルク』連載中はフィーヤンでも時折、短編を描いていて、それも面白く読んでました。


でもジャンプ・改にコナリミサトさんが連載するっていったらどんな作品?と思ってしまうわけですよ。でも読んで納得。
今まで恋愛や女心の機微を中心に描いてた作家さんだったけど、このマンガでは違います。
相変わらず面倒な女の闘いとか、面倒なアラサー女の実態とかも描かれているんだけど。それだけではない!そこには魔法少女だった女の子の20年後も描かれているわけです。

サロンパス平目張りで、邪悪魔人とへっぽこな闘いをする主人公。
主人公の日常に、魔法少女であり続ける苦悩と、苦悩があるからこその日常の喜びが描かれていて爆笑ものです。
恋愛・女心だけでなく、ちょっと霞んだどこにでもいそうな悪人への苛立ちが描かれていて。現代人が生きるにはこういった奴らがいるから疲れるわけだよ…。と納得して笑えます。